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第17回講座 小児歯科 Ⅱ

1.歯が生えてきたら
 1)食事について

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①咬む力が必要な献立を考えよう!
②体が食べ物を要求する状態を作ろう。
 歯が生えてきたら、出来るだけ咬むのに力が要るような献立を考えてください。また、硬いものをしっかり咬む為には、十分走り回って「あ~、腹減った」と言って元気よく駆け込んでくる様に、身体が食べ物を要求するような状態を作ることが大切です。
  2)生えてきた歯を悪くしない工夫
    

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 ①子供を歯科医院の雰囲気やスタッフに慣れさせよう。
 ②歯磨きに興味を持たせよう。
 ③歯ブラシをおもちゃの一つにしよう。
 ④歯の硬さは水晶と同じ、きっちり手入れすれば、悪くなりません。
 歯が生えてきたら、この歯にう蝕虫歯)が出来ないようにすることが大切です。生まれてから、親の検診時にできるだけ同行さ、歯科医院の雰囲気やそのスタッフに慣れてくれれば、お母さんとお互いの口を見たりして、口を開けることの練習をします。少し慣れれば、器具をさわったりそれを自分で口に入れたりして、これらに慣れるようになります。
 ご自宅では、お風呂に入ったときに親が楽しそうに歯磨きをしたりして、子供が興味を持つようにします。このときに親の歯ブラシを取りに来るようになります。歯ブラシは、渡して自分で口の中に入れるようにして、おもちゃの一つにします。そのためにも、子供が生まれる前に、親の口腔内をきっちりと、う蝕虫歯)を作る最近をなくすようにする必要があります
   3)日本人の乳歯は、う蝕虫歯)が多い。 
  

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 ①子供に口を触られることに慣れさせる。
 ②麻酔の注射は痛くない。
  

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 ③診察室が如何に楽しいところか、予防するとどんなに気持ちのよいところかを伝える。
 ④楽しい、気持ちのよいところへは、子供はいきたがるはずです。
 日本人の乳歯はう蝕虫歯)が多い現状です。う蝕虫歯)を出来るだけ無くすようにする必要があります。
その為に、子供が口を触ってもらうことに抵抗が無いように生まれたときから気をつけて育てるようにします。歯科医院に来て、「ぐずっている」子供に「そんなにダダをこねるんだったら先生に注射してもらうよ!」と言って、子供を脅す母親がいます。最近の麻酔の注射は、知らないうちに終わるくらい、痛くありません。
  しかし、このように普段から「歯科医院は嫌なところ」「麻酔は痛い代表」と頭の中に刷り込まれている子供は、歯科医院に入っただけ、麻酔の注射器を見ただけ大泣きします。これでは治療は出来ません。
 診療室が如何に楽しいところであるか、予防すると‘どんなにすっきり’気持ちがよくなるかについて、母親の経験として話してあげてください。楽しい、気持ちのよいところには、子供は行きたがるものです。
  4)不幸にして、う蝕虫歯)になったら  
 

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①定期健診で早期発見
②削らずにフッ素を使って「再石灰化」「ドリルフリー」「削らな歯科医療」
③定期健診、家庭でのケア歯科医院はチェックしてもらうところ
④歯科医院は、「行きたくないところ」と言うのは本人や親の責任!
  人間のすることに完全はありません。不幸にてう蝕虫歯)になったら・・・
定期健診を受けていれば、早期に発見できます。最近では、早く見つければ、削らずフッ素を使って「再石灰化」を考えます。つまり、唾液中のカルシュームがエナメル質表面に付着するようにすることです。早ければ、早いほどうまくいきます。
 このように、最近の歯科医院は、「ドリルフリー」つまり、「削らない歯科医療」にかわってきています。その為に、日頃の定期点検、家庭でのしっかりしたケアーが不可欠です。歯科医院は、それを学びチェックしてもらうところに変わりつつあります。「痛いから」「しみてきたから」「歯がぐらぐらしてきたから」歯医者に行ったのでは、「削ったり」「抜いたり」しなければなりません。これでは、「痛い」「不愉快」なことをいろいろしなければなりません。歯科医院へは「行きたくないところ」と言っている方は、ご本人の責任と子供は親の責任です。

 

2.検査方法
 1)検査 Ⅰ

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①定期健診
 レーザで
う蝕虫歯)の検査

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う蝕虫歯)の原因になる細菌や唾液の性状を検査する。

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③定期健診では、歯にう蝕虫歯)がないかをレーザで検査します。探針を使うのはう蝕虫歯)を進行させる恐れががるので、必要最小限にします。色々な検査方法があります。う蝕虫歯)の原因となる細菌や唾液性状を検査します。
 2)検査Ⅱ
 

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位相差顕微鏡(いそうさけんびきょう)で、細菌を生きたまま観察
 

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 ②一番、行きたいところが「歯医者さん」?!
  位相差顕微鏡(いそうさけんびきょう)は、細菌を生きたままで、観察できる顕微鏡です。歯垢を取り出して、口の中で、動き回る細菌が顕微鏡下で観察できます。 
 ある母親が、休日にお子さんに「今日はどこへ行こうか?」と聞きました。どこの遊園地?動物園?テーマパーク?の名前が出るかと思ったら、「杏(あず)ちゃん歯医者さんに行きたい!」と答えたので、親がびっくりして。このお母さんは、学校の養護の先生で、ご自身も独身時代からとてもきっちりと定期健診を受け、とても口腔状態がよい人でした。お子様を育てるときも、「歯医者さんがどんなに楽しいところであるか」について、いつも話していました。その結果、子供にとって「歯医者さんは、楽しいところ」と言うイメージができあがっていました。それで、一番生きたいところが「歯医者さん」だったのです。ぜひこのようにお子さんをお育てください。

 

3.歯が悪くなったら
 1)不幸にしてう蝕(虫歯)になったら

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①定期健診で早期発見する。
②削らずにフッ素を使って「再石灰化」する。
 不幸にしてう蝕虫歯)になったら、定期健診をしている場合は、あわてなくても結構です。早く発見できれば「再石灰化」ができるように、削らなくてよい治療方法があります。
 2)う蝕虫歯)が深くなり、う窩になったら  

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抗生物質を練り合わせた薬(3Mix法)を入れて、細菌を殺す。②「カリソルブ」悪いところだけを柔らかくして、削り取る。              

 う蝕虫歯)が深くなり、う窩になったら、先ず、抗生物質を練り合わせたお薬(3Mix法と言います)を入れて、細菌を殺し、様子を観察した後、問題がなければそのまま詰める方法もあります。
 あるいは、「カリソルブ」と言って、悪いところをだけを柔らかくして削り取る方法もあります。
 3)どうしても削らなければ、ならなくなったら

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①ハンドインスルメント:手で取る。
タービンやモーターで削る。
③プラスティックのバーで細菌に冒された部分だけ削る。
 どうしても削らなければならないこともありますが、その場合でも色々な方法がでてきました。ハンドインスルメントと言い、手で取る方法や、以前からる、タービンやモーターで削る場合でもずいぶん痛みを和らげる方法もあります。
金属ではなく、プラスティックでできたバーで、細菌に冒された部分だけを削ることも出来ます。
 4)最後に
  ①機械器具や医療技術が進み、できるだけ侵襲を少なくする治療をします。
  ②小児歯科は、子供の歯にう蝕虫歯)ができたら「削ってもらいにいくところ」ではない。
  ③生まれて健康な歯が生えてきて、その歯を悪くしないようにするところ!
 この様に最近は、機械器具や医療技術がとても進み、できるだけ侵襲を少なくして(削ったり、抜いたりしない)健康を保つように努力します。その為には、患者さんの努力も大切ですし、常に検診をする心がけも大切です。
 「小児歯科」というと、子供の歯に
う蝕虫歯)ができたら「削ってもらいに行く、嫌なところ」では、ありません。生まれてきて、健康な歯が生えて、その歯を悪くしないようにする、とても気持ちのいいところのはずですね。
 

玉置 敬一

2010年7月20日 火曜日 | 11:03 AM - 小児歯科

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